本業を通じた取り組み
拡大する日本のサステナブル・ファイナンス市場
⽇本のサステナブル・ファイナンス市場は急激に成⻑しており、2020年度のSDGs債発行額は、2019年度の1.7倍近くとなる2.3兆円にまで拡大しました。
いち早く対応したみずほ証券の体制
みずほ証券では、社会と<みずほ>の持続的な発展に向けて、金融機関として貢献すべき取り組みを積極的に推進しており、資本市場におけるSDGs債の専門的な情報収集・お客さまのSDGs債ストラクチャリングを支援するため、2017年にサステナブル・ファイナンス・デスク、2019年にサステナブル・ファイナンス室を設置致しました。
その後、2021年よりこれらの取り組みをさらに強化・拡大するため、サステナビリティ推進部を新設しております。
- 2017年:サステナブル・ファイナンス・デスク設置
- 2018年:環境系認証団体Climate Bonds Initiativeとのパートナー契約締結
- 2019年:サステナブル・ファイナンス室設置
- 2021年:サステナビリティ推進部設置
また、みずほ証券は、環境省の委託を受けた一般社団法人グリーンファイナンス推進機構が推進する「令和2年度グリーンボンド発行促進体制整備支援事業」の「グリーンボンド発行促進プラットフォーム」において「登録発行支援者」として登録されております。なお、平成30年度のグリーンボンド発行促進体制整備支援事業開始時における登録発行支援者登録のお知らせはこちら
さらに2020年9月にオンラインで開催されたClimate Bonds Initiative主催のカンファレンスでは、日系企業からは唯一<みずほ>のみがスポンサーとして参画しました。
なお、Climate Bonds Initiativeとのパートナー契約締結時のお知らせはこちら
評価されるみずほ証券の取り組み
みずほ証券では、アジア初のCBIプログラム認証案件や高速道路会社によるソーシャルボンド、事業会社によるポートフォリオ型のグリーンボンド等の業界初となるSDGs債のストラクチャリングを手掛けています。さらに、国内初となるサステナビリティ・リンク・ボンドの発行においてもストラクチャリング・エージェントとしてお客さまのサポートを行い、環境省の実施する「令和2年度サステナビリティ・リンク・ローン等モデル創出事業に係るモデル事例等」における初のモデル発行事例にも選定される等、お客さまのサステナブル・ファイナンスへの取り組みを応援しています。
2021年度
「DEALWATCH AWARDS 2021(ディールウォッチ・アワード2021)」(※)で、みずほ証券が「 Sustainable Finance House of the Year 」「 Bond House of the Year 」「 Bond of the Year」を受賞
(※)2021年度に国内資本市場において債券や株式を発行した優秀な発行体、海外でオファリングを行った本邦発行体および案件を運営した引受証券会社を称える賞
- Sustainable Finance House of the Year
社会貢献債で国内最多のストラクチャリング・エージェントを務め、社会課題に取り組む発行体に多岐にわたるフレームワーク作りを支援。発行体・投資家層を拡大し、潮流を捉えた新規商品を提供することで同市場をけん引した。 - Bond House of the Year
本年度を代表する大型案件で主幹事を務めたほか、ハイブリッド債では最多案件を事務主幹事として執行。不安定な市場 環境では果敢に起債運営を見直して市場の安定消化につなげたほか、新商品の開発により市場の発展に貢献した。 - Bond of the Year
金利ボラティリティが上昇し、投資家、発行体共に市場から距離を置く中、投資家の目線を集約することで難易度が高いハイブリッド債で総額2200億円を調達。柔軟な案件運営は逆風下での起債のあり方の模範となった。
第3回「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」の金融サービス部門(証券部門)において2年連続で銅賞を受賞
2022年2月、環境省がESG 金融の普及・拡大に向けて開催する第3回「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」において、 以下の点が評価され、金融サービス部門(証券部門)において、2年連続で銅賞を受賞しました。
- 2021年4月にサステナビリティ推進部を新設し、お客さまの持続可能な取り組みを一層支援している点
- 3年連続で国内最多※のSDGs債の引受けや、カーボンニュートラルへの移行に向け日本初の先進的な案件を組成するなど、サステナブルファイナンス市場のさらなる拡大に貢献している点
(※)2021年度は2022年2月28日時点
詳細は、第3回「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」に関する各種プレスリリースをご覧ください。
環境金融研究機構「サステナブルファイナンス大賞」において2年連続で「優秀賞」を受賞
2021年12月、一般社団法人環境金融研究機構が主催する「第7回(2021年)サステナブルファイナンス大賞」において、以下の点が評価され、「優秀賞」を受賞しました(2年連続の受賞は当社のみ)。
- 国内公募SDGs債引受で2019年度から2年連続シェア1位を継続し、2021年度も10月末時点で金額・シェアともにリーグテーブル1位であること
- サステナブルファイナンスへの取り組みが本業として定着していること
Environmental Finance誌のBond Awards2021で、「Lead manager of the year, green bonds–local authority/municipality」を受賞
Webセミナーの様子
2021年3月、英国の環境金融専門誌Environmental FinanceのBond Awards2021において、Green Bonds部門のLead manager of the year, local authority/municipalityを受賞しました。
本賞は、グリーン、ソーシャルおよびサステナビリティボンド市場の発展への貢献度、優位性、革新性の観点で評価された企業を表彰するものです。
みずほ証券は、地方自治体や政府系機関による気候変動適応・緩和を資金使途とする複数のグリーンボンドを、ストラクチャリング・エージェントとして組成したことを評価されました。
また、同年5月6日に開催されたEnvironmental Finance主催のWebセミナー『ESG Fixed Income Global Series 2021 Innovation Showcase』に登壇し、受賞案件のケーススタディを紹介しました。
- 2020年度
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「DEALWATCH AWARDS 2020(ディールウォッチ・アワード2020)」(※)で、みずほ証券が「 Sustainable Finance House of the Year 」「 Bond House of the Year 」「 Cross–border Yen Bond House of the Year 」を受賞
(※)2020年度に国内資本市場において債券や株式を発行した優秀な発行体、海外でオファリングを行った本邦発行体および案件を運営した引受証券会社を称える賞
- Sustainable Finance House of the Year
国際資本市場協会(ICMA)の原則に適合した日本初のサステナビリティ・リンク・ボンドや気候変動適用事業等を使途としたグリーンボンドなど新規性や独自性の高い案件を組成。社会課題解決の支援に向け先進的な取り組みで市場拡大に貢献した。 - Bond House of the Year
発行市場の機能維持に向け、丁寧な起債運営で投資家需要に繋げた。本年度を代表する公募劣後債に事務主幹事として参画したほか、新規分野を開拓して市場を主導。国内デット総合で5年連続の首位。本年度も圧倒的なシェアを獲得した。 - Cross–border Yen Bond House of the Year
感染症拡大による緊急事態宣言直後のマーケット再開を先導。金融機関など常連発行体や本年度を代表する大型案件の起債に関与するとともに、新たな発行体による円債市場での調達をサポートして、市場の活性化に貢献した。
第2回「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」 金融サービス部門(証券部門)で銅賞を受賞
オンライン表彰式の様子
2021年2月、環境省がESG 金融の普及・拡大に向けて開催する第2回「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」において、 以下の点が評価され、金融サービス部門(証券部門)で銅賞を受賞しました。
- 国内最多のSDGs債の引受けや、環境省モデル事業認定案件、日本初の先進的な案件の組成などの取り組みを通じ、お客さまの社会課題解決の支援やSDGs債市場の拡大に貢献している点
- サステナブルファイナンスの専門部隊を配し、海外イニシアチブや投資家、確認機関へ積極的に情報配信するなど、市場の更なる発展に貢献している点
詳細は、第2回「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」に関する各種プレスリリースをご覧ください。
第6回(2020年)サステナブルファイナンス大賞を受賞
2020年12月、一般社団法人環境金融研究機構が主催する「第6回(2020年)サステナブルファイナンス大賞」において、以下の点が評価され、「優秀賞」を受賞しました。
- 国内公募SDGs債引受で2年連続シェアトップの見込みであること
- 国内初のサステナビリティリンクボンドをはじめとした多数のSDGs債の発行支援を行っている実績
- Sustainable Finance House of the Year
市場拡大に向けたセミナー等の取り組み
みずほ証券では、サステナブル・ファイナンスの市場拡大に向け、セミナーや講演会などさまざまな取り組みを行っています。
2021年度
オンラインセミナー「カーボンニュートラル実践とサステナビリティのNext Stage~真のSDGs達成を目指して~」を開催
日本経済新聞社イベント・企画ユニット主催、<みずほ>共催にて、オンラインセミナーが開催され、当社 取締役社長 浜本吉郎が開会挨拶を行いました。
当日のプログラムでは、脱炭素社会の実現やSDGsの達成に向けた動きが加速するなか、サステナブル経営や事業のトランジション、イノベーションなどの実践的な取り組み、そしてそれらの課題等について、企業・投資家・政府・有識者などあらゆる立場から説明いただき、議論を深めることができました。
基調講演 | 経済産業省の気候変動政策 ~トランジションを中心に~ |
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企業講演① | <みずほ>の「脱炭素」への取り組み |
企業講演② | かんぽ生命のESG投資とSDGs |
パネルディスカッション① | Next SDGsファイナンスチャレンジ |
パネルディスカッション② | カーボンニュートラルに向けてのサステナビリティ戦略・トランジション実践 |
京都大学×日本証券業協会 SDGsシンポジウム「カーボン・ニュートラル実現のためのサステナブルファイナンス -ファイナンスが支える持続可能社会-」に登壇
2021年9月6日、京都大学×日本証券業協会共催のSDGsシンポジウムが開催され、みずほ証券がモデレーターとして登壇しました。
パネルトークには大学や事業法人、自治体等が参加し、それぞれの視点から見たサステナブルファイナンスの必要性について、活発な議論が行われました。
みずほ証券
サステナビリティ戦略開発室
伊井室長【当時】
2021年度 京都大学経営管理大学院 シンポジウム「脱炭素社会への世界の潮流と“グリーン成長戦略”を考える」を共催
2021年8月25日、京都大学経営管理大学院主催、京大オリジナル株式会社、みずほ証券共催にて「脱炭素社会への世界の潮流と“グリーン成長戦略”を考える」を開催しました。
本シンポジウムは、わが国の優先課題の1つである脱炭素化社会への移行に向け、成長分野への投資を推進し、イノベーションの活性化を図り、さらには人材の活用や育成に注力していくための政策運営や企業の変革モデル、人材育成に必要な取り組みなどについて、産官学それぞれの識者たちが、活発な議論を展開しました。
みずほ証券は、2005年から京都大学経営管理大学院に寄付講座を開設しており、講座活動の一環として、金融・経済における時々の「旬」のトピックスについて、シンポジウムを共催しています。
当日の講演の様子
開会挨拶 | 戸田 圭一 氏(京都大学経営管理大学院長/教授) 浜西 泰人(みずほ証券 副社長執行役員【当時】) |
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基調講演① | 「脱炭素こそが経済成長を促す」 諸富 徹 氏(京都大学大学院経済学研究科教授) |
基調講演② | 「脱炭素化社会と企業戦略」 瀬木 達明 氏(セイコーエプソン株式会社 取締役 常務執行役員) |
基調講演③ | 「脱炭素社会に向けた我が国の政策」 中原 廣道 氏(経済産業省産業技術環境局環境政策課長) |
パネルディスカッション | 「脱炭素化社会に向けた日本社会の変革」 <モデレーター> <パネリスト> |
閉会挨拶 | 幸田 博人 氏(京都大学経営管理大学院特別教授) |
- 2020年度
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SDGsセミナー「未来をつくる道具 わたしたちのSDGs・SDGsへの貢献」を開催
2021年3月2日、みずほ証券は資金運用に従事されている投資家向けに「未来をつくる道具 わたしたちのSDGs」と題した基調講演及び「SDGsへの貢献」と題したディスカッション型セミナー(Web会議並びに電話会議方式)を開催しました。
本セミナーは、企業と有識者も招き、「SDGsのこれまでの歩み」・「企業経営とSDGs」・「SDGsへの貢献」といった足許で投資家が関心を寄せるテーマで話を伺いながら、ディスカッション形式で進められました。
全国、そしてさまざまな業態から200名近い投資家に参加いただいたことから、いよいよ我が国においてもSDGsへの取り組みが加速していく様子がうかがえるセミナーになりました。ディスカッションの様子
セミナー「サステナビリティの新時代へ~ 新たな成長ストーリー構築とサステナビリティソリューションの可能性~」を共催
2020年12月14日、日本経済新聞社主催、<みずほ>共催にて、「サステナビリティの新時代へ~ 新たな成長ストーリー構築とサステナビリティソリューションの可能性~」をオンライン配信形式で開催しました。本セミナーでは、昨今重要性が高まっているサステナビリティの実現に向けた経営・事業戦略ストーリーに関して、企業・投資家・金融機関がディスカッションを行いました。
株式会社みずほフィナンシャルグループ
取締役 執行役社長 グループCEO 坂井 辰史 氏【当時】みずほ証券 サステナブル・ファイナンス室 室長
伊井 幸恵【当時】開会挨拶 開会挨拶
株式会社みずほフィナンシャルグループ 取締役 執行役社長 グループCEO 坂井 辰史 氏【当時】
企業講演① 「〈みずほ〉のサステナブルビジネスについて~お客さまの企業価値向上に向けた総合的なサポートへ~」
株式会社みずほ銀行/みずほ信託銀行株式会社
常務執行役員 秋山 和之 氏【当時】企業講演② 「ESG投資の意義と資産運用会社における取り組み—『長期にわたる成長の果実』の実現に向けて—」
アセットマネジメントOne株式会社
常務執行役員 運用本部共同本部長 青木 信隆 氏基調講演 「気候変動政策とファイナンス」
経済産業省 産業技術環境局 環境経済室長
梶川 文博 氏パネルディスカッション① 「サステナビリティ経営と資金調達」
<モデレーター>
株式会社みずほ銀行 シンジケーション部 次長 平林 友子 氏<スピーカー>
コスモエネルギーホールディングス株式会社 執行役員サステナビリティ推進部長 高木 勢伊子 氏
ニプロ株式会社 常務取締役 経営企画本部長 余語 岳仁 氏
株式会社滋賀銀行 専務取締役 西 基宏 氏
株式会社みずほ銀行 シンジケーション部 部長 後藤 康 氏【当時】パネルディスカッション② 「課題先進国 日本におけるESG推進」
<モデレーター>
みずほ証券 サステナブル・ファイナンス室 室長 伊井 幸恵【当時】<スピーカー>
地方公共団体金融機構 資金部長 河合 宏一 氏
東京地下鉄株式会社 経営企画本部 経営管理部長 大井 康弘 氏
第一生命保険株式会社 エグゼクティブ・サステナブルファイナンス・スペシャリスト 銭谷 美幸 氏座談会「グリーンボンドがつなぐ 長野県×投資家 2050ゼロカーボン座談会」を共催
2020年11月13日、長野県、みずほ証券の共催で、「グリーンボンドがつなぐ 長野県×投資家 2050ゼロカーボン座談会」を開催し、みずほ証券がコーディネーターを務めました。
本座談会は、長野県が発行したグリーンボンドを購入した投資家にご参加いただき、「ゼロカーボン社会実現に向けた思いや取り組み」をご紹介いただきました。
また、長野県知事を交えて、2050年ゼロカーボン社会の実現に向けた意見交換を行い、白熱したディスカッションとなりました。座談会の様子
コーポレートファイナンス部
香月 康伸【当時】セミナー「「Withコロナ時代のSDGsと債券投資」~我が国が抱える社会的課題を解決するソーシャル・ファイナンス~」を開催
2020年8月19日、みずほ証券は、資金運用に従事されている投資家向けに、「「Withコロナ時代のSDGsと債券投資」~我が国が抱える社会的課題を解決するソーシャル・ファイナンス~」と題したディスカッション型セミナー(Web会議並びに電話会議形式)を開催しました。
本セミナーは、企業を招き、社会課題とそれを解決するためのサステナブル・ファイナンスについての話を伺いながら、ディスカッション形式で進められました。
さまざまな業態から100名を超える投資家に参加いただき、本テーマへの関心の高さがうかがえました。ディスカッションの様子
- 2019年度
セミナー「ESG進化のチャレンジ2020 ~開示による市場との対話~ ローン・債券市場における企業・投資家がとるべき戦略は?」を共催
2020年2月12日、日本経済新聞社主催、<みずほ>共催で「ESG進化のチャレンジ2020 ~開示による市場との対話~ ローン・債券市場における企業・投資家がとるべき戦略は?」を開催しました。
本セミナーでは、TCFD*の今後の対応策、各企業によるSDGs達成に向けた取り組みと金融の役割のディスカッションなどを行いました。*TCFD:
Task Force on Climate–related Financial Disclosures 金融安定理事会が設置した気候変動関連財務情報開示タスクフォース。気候変動に関連した非財務情報の開示を勧めるフレームワーク
セミナー「社会インフラとSDGs」を共催
2019年6月17日、みずほ銀行とみずほ証券は、ブルームバーグと「社会インフラとSDGs~ソーシャルファイナンスで創造する『つなぐ』価値~」と題したセミナーを共催しました。
本セミナーは、SDGs達成に向けた社会インフラおよびファイナンスの役割・在り方について考えることを目的としたものです。みずほフィナンシャルグループ ×Bloomberg 『社会インフラとSDGs~ソーシャルファイナンスで創造する「つなぐ」価値~ 東日本高速道路』
フォーラム「SDGsで未来を拓く ~新しい社会モデルが未来を変える、新しい金融モデルが未来を創る~」を共催
国連でSDGsが採択されてから4年が経ち、またG20も開催されることから、2019年は、日本政府を含め、SDGsがメディアを賑わせる1年になると想定されます。
それに先駆け、2019年3月19日、朝日新聞社メディアビジネス局主催、<みずほ>共催にて「SDGsで未来を拓く ~新しい社会モデルが未来を変える、新しい金融モデルが未来を創る~」と題したフォーラムを共催しました。
これは、交通インフラと金融の視点から、SDGsの達成に向けて、社会や企業、個人はどのように貢献できるかを考えることを目的にしたものです。