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証券税制早わかり

上場株式等(特定公社債等を含む。以下同じ。)の譲渡(解約・償還を含む)による所得は、申告分離課税の対象となっており、原則として、お客さまによるその年1年間の譲渡損益・譲渡所得等の金額の計算や確定申告などの手続きが必要です。特定口座にはこれらの負担を軽減または不要にする機能があります。

特定口座への受け入れが可能な上場株式等

POINT

特定口座への受け入れが可能な上場株式等は、お客さまが金融商品取引業者等(証券会社等)を通じて取得しまたは交付を受けた一定の上場株式等に限られます。

  • 相続・贈与等により取得した上場株式等については、被相続人や贈与者等が過去に取得し一般口座で保有していたものであっても、その取得日・取得に要した金額が分かる書類・遺産分割協議書や贈与契約書の写しなどがあれば、一定の手続きのもとで特定口座への受け入れが可能です。

特定口座の機能

POINT

1

上場株式等の取得価額・譲渡損益などの計算・管理を行います。

  • 特定口座内に保管する上場株式等の取得日・銘柄別の取得価額や譲渡損益などの計算・管理を行います。

POINT

2

源泉徴収によりお客さまの納税手続きを代行し、申告不要とすることができます。

  • 源泉徴収ありの特定口座を選択すると、確定申告を要しないで上場株式等の譲渡所得等および配当所得等に対する所得税・住民税の納税を完了することができます。
  • 源泉徴収ありの特定口座内においては、その年中に特定口座に受け入れた上場株式等の利子・配当金・分配金(元本払戻金(特別分配金)を除く)とその年の上場株式等の譲渡損失との損益通算が年末に一括して行われ、源泉徴収済みの税額の一部または全部が還付されます。
  • 上場株式等の利子・配当金・分配金については、別途、申告分離課税を選択して確定申告することによって上場株式等の譲渡損失との損益通算や繰越控除の適用を受けることもできます。

POINT

3

確定申告を行う場合の添付書類を作成します。

  • 1年間の上場株式等の譲渡所得等の金額などを記載した特定口座年間取引報告書をお客さまへお送りします。
  • 特定口座年間取引報告書を利用すれば、所得税・住民税について簡易な確定申告ができます。

申告納税の手続きの流れ

申告納税の手続きの流れのイメージ

  • 源泉徴収ありの特定口座において適用される源泉徴収税率は、合計20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)となっています。

特定口座と一般口座の違い

左右スクロールで表全体を閲覧できます

区分 金融商品取引業者等(証券会社等)を通じて行う上場株式等の譲渡
特定口座 一般口座
源泉徴収選択口座
(源泉徴収ありの特定口座)
簡易申告口座
(源泉徴収なしの特定口座)
①上場株式等の利子・配当金・分配金に対する源泉徴収分の還付 譲渡損の場合は年末に一括して自動的に還付される 譲渡損の場合は確定申告により
還付が可能
譲渡損の場合は確定申告により
還付が可能
②確定申告の要否 申告不要
(申告することも可能)
譲渡益の場合は必要 譲渡益の場合は必要
③配偶者控除・扶養控除等への影響
(合計所得金額への算入)
確定申告をしない場合は影響なし 譲渡益の場合は影響の可能性あり 譲渡益の場合は影響の可能性あり
④特定口座年間取引報告書 お客さまに翌年1月末日までに
送付される
お客さまに翌年1月末日までに送付される 送付されない
⑤特定口座譲渡益税報告書(※1) お客さまに送付される 送付されない 送付されない
⑥譲渡損失の3年間繰越控除(※2) 毎年の確定申告により可能 毎年の確定申告により可能 毎年の確定申告により可能
⑦特定管理株式等の価値喪失による
みなし譲渡損失の特例(※3)
確定申告により適用可能 確定申告により適用可能 適用不可
  • ※1源泉徴収ありの特定口座を選択されたお客さまには、上場株式等の譲渡(信用取引等の差金決済を含む)の都度、当社から「特定口座譲渡益税報告書」を送付します。特定口座の源泉徴収税額や還付税額は、この報告書により確認できます。
  • ※2金融商品取引業者等(証券会社等)を通じて上場株式等を譲渡し、1年間の譲渡損益を通算して譲渡損失が残った場合は、譲渡損失が生じた年分の確定申告を行い、かつ、その後において毎年連続して確定申告を行うことなど一定の要件のもとに、その譲渡損失を翌年以後3年間に繰り越して、その後の各年の上場株式等の譲渡益や上場株式等の配当所得等(申告分離課税を選択したものに限る)から控除することができます。
  • ※3特定口座内にある内国法人の上場株式等が上場廃止となり、その後も(株)証券保管振替機構が取り扱いを継続する場合には、その株式等は特定管理口座(特定管理口座の開設手続が別途必要です)に移管されます。その後その株式等が一定の事由により価値を失った場合、その損失は上場株式等の譲渡損失とみなされ、「価値喪失株式等に係る証明書」その他必要な書類を添付して確定申告を行うことによってその年の他の上場株式等の譲渡益との通算や申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得等との損益通算または翌年以後3年間の繰越控除の適用を受けることができます。特定口座内公社債につき価値喪失事由が生じた場合も、原則として、同様の取り扱いになります。詳しくは特定管理株式等が価値を失った場合をご参照ください。

特定口座の留意点

取引上の留意点

  • 特定口座内で管理する上場株式等の損益計算や税金の計算は、その年1月1日から12月31日までの暦年単位で行われます。また、特定口座内における売買は受渡日を基準としています(約定日を基準とすることはできません)。
  • 特定口座内で管理する上場株式等の取得価額については、同一銘柄を同一日に売買した場合、「売却」と「買い付け」の実際の順序に関係なく、先にすべての「買い付け」が行われ、その後にすべての「売却」がされたものとして処理されます。
  • 同一銘柄を複数回にわたって買い付けし、売却した場合の取得価額は、「総平均法に準ずる方法」によって計算されます(取得日は「先入先出」の方法によって処理されます)。
  • 外国株式等を外貨で決済(売買)する場合、取得価額・売却金額は邦貨(円)換算後の金額により計算・管理されます。
  • 大口個人株主が内国法人から受ける上場株式等の配当金については、一般口座での受け取りはできますが、特定口座(源泉徴収あり)への受け入れはできません。
  • 公募株式投資信託の元本払戻金(特別分配金)は、元本の払い戻しであり、その公募株式投資信託の取得価額から控除すべきものです。したがって、配当所得に該当しないことから、特定口座内の上場株式等の譲渡損失との損益通算の対象とはなりません。

申告上の留意点

特定管理株式等が価値を失った場合

特定管理株式等が価値を失った場合の税制は以下のとおりです。

  • 特定管理口座で保管されている特定管理株式等※1または特定口座内公社債※2が、内国法人である発行法人に生じた一定の価値喪失事由※3の発生により株式・投資口または公社債としての価値を失った場合、その価値喪失による損失は「上場株式等の譲渡損失」とみなされて、①その年の他の上場株式等の譲渡益との通算、②その年の上場株式等の配当所得等(特定公社債等の利子所得を含み、申告分離課税を選択したものに限る。以下同じ。)との損益通算、または、③翌年以後3年内の各年に生じた上場株式等の譲渡益や上場株式等の配当所得等からの繰越控除の適用を受けることができます。
  • ※1特定口座内に保管されている上場株式等(内国法人の株式・投資口・特定公社債に限る)が、上場廃止になった後、特定口座から引き続きその特定口座を開設する金融商品取引業者等(証券会社等)の「特定管理口座」において保管されている株式等のことをいいます。
  • ※2特定口座に保管されている内国法人が発行した特定公社債をいいます。
  • ※3国内株式(発行法人が解散(合併による解散を除く)をし、その清算が結了したこと、破産手続開始の決定を受けたこと、会社更生計画認可の決定を受け、発行済株式の全部を無償で消滅させたこと、民事再生計画認可の決定が確定し、発行済株式の全部を無償で消滅させたこと、特別危機管理開始決定を受けたこと(いわゆる銀行の国有化))
    国内債(発行法人が解散(合併による解散を除く)をし、その清算が結了したこと、破産手続廃止の決定または破産手続終結の決定を受けたことにより、同一銘柄の社債に係る債権の全部について弁済を受けられないことが確定したこと、会社更生計画認可の決定を受け、同一銘柄の社債を無償で消滅させたこと、民事再生計画認可の決定が確定し、同一銘柄の社債を無償で消滅させたこと)
  • しかしながら、国内株式・投資口について、下記の「(株)証券保管振替機構が取り扱いを継続する条件」を満たしていない場合には、特定口座から特定管理口座に移管することができず、特定管理株式等には該当しないこととなるところ、過去の上場廃止銘柄によれば、上場廃止の原因は下記1に掲げる原因のいずれかに該当していても、下記2~4に掲げる条件を満たさない事例が多数を占めるため、株式が無価値化し価値喪失による損失が生じても、結局、「上場株式等の譲渡損失」とみなされるケースは極めて少ないのが実態です。

(株)証券保管振替機構(以下「機構」といいます)が取り扱いを継続する条件とは?

  • 金融商品取引所における上場廃止の原因が、会社の解散(合併による解散を除く)、民事再生手続開始の申し立て、または会社更生手続開始の申し立てのいずれかであること。
  • 機構の取扱継続期間において、機構が定める業務処理の方法に従うことをその株式の発行法人が再度確認していること。
  • 機構の取扱継続期間において、その株式の発行法人と指定株主名簿管理人との契約が継続されていること。
  • 機構の取扱継続期間において、その株式の発行法人が機構の定める手数料を支払うこと。

なお、特定口座内公社債がデフォルト(期限の利益を喪失)し、その後の「価値喪失事由」の発生により公社債としての価値を失ったような場合、機構との関係で国内株式・投資口と同様の取り扱いとなるのかどうか、必ずしも明らかではありません。

  • 特定管理株式等(特定保有株式を含む)または特定口座内公社債について価値喪失の事実が生じた場合、特定管理口座または特定口座を開設する金融商品取引業者等(証券会社等)からお客さまに「価値喪失株式等に係る証明書」が送付されますので、この証明書を利用して、「上場株式等の譲渡損失」として確定申告を行うことができます。
  • 「証券税制早わかり」の掲載内容は、個人のお客さまが主な投資対象とされている株式、証券投資信託(株式投資信託・公社債投資信託)および債券(公社債)に関する税制を中心に、平成30年4月1日現在の法令に基づいて作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。また、証券投資の参考に資することを目的として作成したものであり、投資勧誘を目的として作成したものではありません。
  • 「証券税制早わかり」の掲載内容は、証券税制についての一般的な説明を目的として作成しておりますので、実際の税務上のご質問および対策などについては、専門の税理士などにご相談ください。
  • 「証券税制早わかり」に記載されている商品等にご投資いただく際には、各商品等に所定の手数料や諸費用等をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。詳しくは、各商品のお客さま向け資料、契約締結前交付書面、目論見書等をご覧ください。
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